2009/11/25

第5回 人間中心設計特論


4段階のレイヤーで考える









これは製品とのインタラクションが複雑な場合に使うと良いと思う。Service-layer、Activity-layer、Interaction-layer、System-layerに分けて考える。このレイヤーでは下に行くほど詳細な情報を考えていくことになる。

Service-layer
userに提供できる価値をシナリオで表現する。(XXXが家でいつでも迎えてくれる...)

Activity-layer
userが行う動作を表現する。(家に帰って来てドアを開けたらXXXに話しかける...)

Interaction-layer
userと製品との関わりに必要な操作を表現する。(電源ボタンを押して...)

System-layer
Interactionまでに必要なシステム・ハード側を表現する。

このように階層に分けてデザインを進めていくことで情報を整理でき、複雑な製品であっても、提供する目的・価値を見失うことなくデザイン展開が可能になるだろう。


READ-USER
READ-USERをターゲットとすることで新たな価値のある製品を生み出す。READ-USERとは今までのデザインにハマってない(対象とされてこなかった)人のことかな。講義では「手が不自由な人がご飯を食べるための道具を提案する」というテーマのデザインを例として説明した。

READ-USERは実在する人間であること。実在の人間にデザイン物を評価してもらうことで使いやすさにしろ印象にしろ、リアルなフィードバックがある。このリアルなフィードバックが重要である。

例のUSERは新たにデザインされ、考え出された仰々しい製品ではなく「箸を使っているように見せたいんだ」という本質的な要求があらわになる。こうして使いやすくて普通に箸を使っているように見える箸が誕生した。外国人でも使えるってことでJALのファーストクラスで使われているそうな。。。

製品を作ってからその製品に見合った市場を探すっていうのも有りってこと。


本質的要求を掴め!













アンケートやインタビューなどで得られた回答は事実的要求であり、固有のケースにおける回答である場合が多い。事実的要求を鵜呑みにするのではなく、それってつまりこういうことを求めていて、さらに最終的に叶えたい要求=本質的要求を掴むことが重要である。

2009/11/20

植木鉢の照明出来ました。





Ready made design のワークショップのアイデア「植木鉢の照明」を実際に制作しました。植木鉢120円。電気コード700円。ライト100円。合計920円。簡単に作って楽しむ経験のデザイン。

「風と室温」計を考えました。



風速1Mの風を受けると人の体感温度は1℃下がる。寒い時は風のないところに避難し、暑い時は風の当たるところを探す。風と温度を操ることで人は快適に過ごすことができる。このプロダクトは上の葉の部分で風を感知して、気温を下の輪の部分に表示する。風と気温を視覚化して体感温度を教えてくれる。

LG mobile design competition 2008

LG mobile design competition 2008で入賞した作品です。

2009/11/04

第6回 人間中心設計特論


今日は佐藤雅彦さんについての講義でした。
佐藤雅彦さんが手掛けたCMは

コイケヤポテトチップス
ドンタコス
バザールでござーる
モルツ

など、どれも幼い日の記憶にバッチシ残ってるCMばっかりですね。
スゴい!!




佐藤雅彦さんは電通に営業として9年勤めた後にクリエイターに転身したそうです。転身した直後に行ったデザイン手法はこんな感じで、

1.自分が好きな物を集める
2.その好きな物に共通するルールを探す。
3.見つけたルールを適用してデザインする。

自己分析的な方法でデザインを行ったんですね。




またCMでも魅力的なCMを研究し、共通するルールを探し出して適用し、伝説的なCMを作り出したんですね。

例えば、商品名を連呼するCMソングを作るというルールは衝撃的で

モルツ♪モルツ♪モルツ♪モルツ♪というCMソングであれだけ言われれば「モルツ」というフレーズがもう記憶に残らずにはいられないですよね。
さらに、連呼することで俳優:萩原健一の頭の中がモルツでいっぱい。飲みたくてしょうがない。という気持ちの表現にもなっている。そこに音楽リズムが加わって楽しさが見ている人に伝わってくる。CMには抜群の効果ですよね。



授業の最後に自分の好きなモノをあげて共通するルールを3つ探るワークショップを行いました。

自分の好きなモノ
野球、チョコレート、落書き、スイカ、スイカ割り、デザイン、スニーカー、イチロー、オムライス、マシュマロソファ、テスト、焼き肉、釣り、鍋部、酒、こたつ、コーヒー、布団、自分の作品、粘土いじり、彼女、チョコ(犬)、新しく買ったもの、パントンチェア、カスティリオーニ、とら、うし、座れる電車、ボーリング、タップダンス、サーフィン、スノボー、祭り

共通するルール
1.達成すること
野球、スノボー、テストなど目標を決めて挑戦し達成することが好きみたい。
2.心地よいこと
こたつ、コーヒー、座れる電車など自分が心地いい状態が好きみたい。
3.子供っぽい、楽しい
チョコレート、オムライス、野球など遊びがあって楽しいことが好きみたい。

一番大きなルールとして、どれもイメージした時に自分がいることが共通していた。自分が参加しないと気が済まないタイプでしょうね。